新車のバイクを買ってわずか3日目のありえない事故

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新車のバイクを買ってわずか3日目のありえない事故

バイクの交通事故を「失敗」とするなら、失敗から学ぶことが生かされた僕の経験

あれは僕が19歳のとき。

念願の中型2輪の免許を取得し、どんなバイクを買おうか毎日のようにバイク雑誌を眺めていた頃の話です。
自宅から通える距離の大学に進学した僕は、はじめて迎えた夏休みにとてもウキウキしていました。というのも、休みの期間にバイクで色んな所へ出かけようと考えていましたからね。

高校を卒業して間もない頃でしたから、頭の中はまだまだ子ども。
免許取りたての初心者というのは運転技術も未熟なのは子どもでもわかります。交通事故をする確率も高いですから初めてのバイクは中古車で十分だと思っていました。

ですが、うちの親はそうは考えていませんでした。

中古車は信用できない！？バイクを見る目がない親父にプチギレ

自動車学校を無事の卒業し、二輪の免許証を交付するため警察の講習センターに立ち寄った時、たまたま近くにあったバイク屋さんに展示してあった中古のVFR400Rに一目惚れしてしまいます。

新車のバイクを買ってわずか3日目のありえない事故

早速、そのことを親にも相談して、実際にそのバイクを見てもらいましたが、うちの親父いわく、
「中古車は事故歴があるかもしれないし、仮に事故車だった場合、ハンドリングに問題があるから危険なので買わない方がいい」ということを言っていました。
ですから結局、そのバイクは買いませんでした。

今の僕なら中古車の良し悪しを見定める目利きがありますが、当時、そのような判断は自分ではできませんでしたから仕方なく父親の意見を反映し、中古車の購入を諦めました。それにしても、中古車は全て信用できないという父親の考えがその時は全く理解できませんでした。

そんな事がありましたから、家の近くにあるバイク屋さんで新車を買うことにしたんです。

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初心者だから、初めは125ccくらいのでも良かったんですが、せっかく買うならということで、当時、どうしても欲しかったFZR250RRを購入することにしました。
新車で購入したので、税金や整備手数料、車両価格合わせて70万円ほどかかったと記憶しています。

代金はバイトでコツコツためたお金で一括購入です。

初めて自分のバイクを所有した感動は今でも忘れることはありません。
納車前日の夜はうれしくて眠れませんでした。

当日、待ちに待ったバイクの納車。

ウキウキしながらその日、バイク屋が来るのを今か今かと待ち続けました。
トラックが近づいてきた音で、「キター」って感じでしたね。

家の外に出て、トラックから降ろされるバイク。
「お～、これが俺のバイクか！かっこえ～」

バイク屋からの説明もそこそこに、バイク屋が帰った後、すぐさまヘルメットを被り恐る恐る新車を近くの道路で走らせていました。
体の慣らしとバイクの慣らしを兼ねて、慎重に乗っていました。

慣れないバイクに翻弄する、危なっかしいライディング

翌日、天気もよく絶好のバイク日和。
日曜日ということもあって、朝早くからバイクに跨りちょっと遠出をしてみたい気分でした。

エンジンをかけ、暖気もそこそこにさっそうとバイクを走らせます。
スピードが乗ると多少恐怖を感じていたので、慎重に運転していましたから後ろから来る車にビュンビュン追い抜かれます。それがまた風に煽られたりしてちょっと怖い思いもしましたが、それよりも念願のバイクに乗れるのが嬉しくて仕方なかったです。

その日は無事に家に帰宅して、緊張して乗っていた開放感からか疲れが一気に出て、その夜、早めに寝てしまいました。

夕暮れ時はやはり事故する確率が高いと身を持って自覚した忘れられない日

翌日、バイクで初めて学校に通学してみます。

今まで、原付スクーターで通っていた道なので、学校までの道のりは知り尽くしています。
ですから道に迷うことはありませんでしたが、乗っているバイクが大きくなったので、いつもと同じ道なのに、すごく新鮮味がありました。

50ｃｃから一気に250ｃｃにステップアップしたので、学校に帰りでもツーリングがてらちょっと遠回りして家まで帰っていました。

一旦帰宅した僕は、学校で使っていた荷物をおろし、再びバイクに跨って出かけていきました。

既に日も傾いてきた夕方、そろそろヘッドライトを付けて走らせなければいけないというような時間帯で、とうとう悲劇が起こってしまいます。

新車購入後、わずか3日目の悲劇

多少バイクに慣れてきたことも原因だったのかもしれません。
とある交差点に侵入しようとした際、信号が赤になるギリギリのタイミングで、行こうか止まろうか悩んでいた時、止まるのが面倒だったので、そのまま交差点に侵入してしまいました。

その交差点は90度直角に交わった交差ではなく、斜めにクロスしたような変則した交差点で、薄暗くて縁石が見えにくかったのかもしれません。
60km/ｈくらいのスピードで交差点の角にあった縁石に激突。

そのまま僕は5ｍ以上吹っ飛ばされてしまいました。
幸い着地した体制がお尻からだったのと、その後に車が来なかったので轢かれることがなかったのが不幸中の幸いです。後遺症や大きな怪我もせず、かすり傷程度で済んだのですが、肝心のバイクはと言うと、無残にも廃車レベルまでフロント周りが逝ってしまいました。

致命的だったのが、フレームにヒビが入ってしまったこと。

バイクを新車で買って3日目。総走行距離62ｋｍでの出来事でした。

新車の代金払ったばかりで、更に追加の出費に泣く

バイクで事故した直後、自分の体の無事を確認するのもそこそこにバイクに駆け寄り、とりあえず車道から路肩の方に引きずり寄せました。事故をしたにも関わらず、本来だったら無事だったことを喜ぶのが普通でしょうが、僕の場合、それよりも真っ先に新車を買ったことを後悔していました。
「だから言わんこっちゃない、初めのうちは中古車で十分だったんだ」と。
信じられない光景を目の当たりにして、事故を起こしてしまったことを人のせいにしたかったのかもしれません。
ピカピカの新車を無残な姿にしてしまった悔しさもあったでしょう。

自分がムリに交差点に侵入したのが一番悪いのですが、そのときはとっさに父親を憎みました。

でもそんなことしてもバイクはもとに戻りません。
せっかく新車で買ったバイクをたった3日で事故車にしてしまったのが相当悔しかったです。

その思いが伝わったのか、事故したバイクを引き取り引きてくれたバイク屋の人は、無残な姿になったバイクを廃車にはせず無理矢理修理してくれました。

フレームを補修し、壊れたパーツをすべて交換していただきました。
でも修理代もしっかりと取られましたけどね。まあ、一から買い直すよりは安くすみましたが。

任意保険にも入っていましたが、自損事故に対しては保険の適用外でしたので、修理代はすべて自腹だったです。

250ccのバイクとは言え、金額の高いバイクになりました。

事故をした貴重な？経験がその後の人生に大きな影響をもたらす

結局、そのバイクは2年ほど乗って大学の友人に売却しましたが、僕のバイク人生のスタートダッシュは思いっきり躓いた形となってしまいました。

でもその痛い経験がいまでもしっかりと生かされています。

交差点に入るときにはしっかりと減速。

たとえ信号が青だとしても左右確認してから交差点に侵入するようにしています。

そのおかげか、それ以降、大きな事故は全くありません。
たまに道に堆積した砂利でタイヤが持って行かれ、転倒してしまった事はありましたが、相手がいるような事故はありませんし、バイクが大きく壊れるような事故もありません。

こうして僕のバイク人生は今年、25年目に突入します。
いまでもこうして元気でバイクに乗れるのをとても幸せに感じています。

だって、ネットでのニュースを見ると、毎日のようにバイクで命を落とす人がいるくらいですから。
そう思うと、あの時の、あの事故の教訓は、僕の人生で大きな財産となりました。

交通事故を起こすと、そのときはかなりのショックを受けますが、あとになって冷静に考え「なぜ事故にあったのか、その原因は何なのか」を自己分析することで、その後の運転技術に大きく影響してくるのだと思います。

失敗から学ぶこと。それは大きな意味があるものだと感じた次第です。

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新車のバイクをわずか3日で交通事故に合わせた俺