エンジンがかからないバイクを売る
エンジンがかからないバイクを売るときの注意点
バイクのエンジンがかからない状態で査定すると、それだけでマイナス査定されてしまうこともあり得ます。
当然ですが、動かないバイクより一発でエンジン始動するバイクのほうが買い取る業者もうれしいからです。←その方が流通させやすい(@@)
なので、少しでも高くバイクを売りたいのなら、「なぜエンジンがかからないのか、また、どうしたらエンジンがかかるようになるのか」を検証して、査定に出す前に調べてみるといいです。
ちょっとした整備でエンジンが復活すれば、それだけで査定額も数万円UP!
なんてことになると、やっぱり嬉しいですからね♪
ということで、ここではエンジンがかからない原因を追及してみようと思います。
僕も現役ライダーとしていままでバイクを散々いじってきましたが、その間
バイクのエンジンがかからないことに散々悩まされた時期がありました。
その時というのは、実は、知識もないままエンジンのオーバーホールに挑戦し、マニュアルを見ながらエンジンを整し元に戻したつもりだった時です。
いざセルモーターを回してエンジンをかけようとしても、かからない・・・
バッテリー電源がなくなるまで、セルを回し続けてもかからない!
ヤベェ〜なこいつ。
なんて軽率に考えていた時期もありました。
原因はプラグコード(キャップ)の差し間違いだったのですが、 まあ、こんなことは普通の人はやらないと思いますので深くは考えないでください。
ということで、僕の経験上でのお話になりますが、今までにエンジンがかからなくなった原因というのを、その頻度順にお伝えできればと思います。
※キャブ車を想定していますが、インジェクションでも同じような感じです。
バイクのエンジンがかかない原因
1.バッテリー上がり
バッテリーが上がることによって、エンジンを始動するためのセルモーターが回らず
エンジンがかからない状態です。バイクを長い間放置していれば、バッテリーも自然放電しますから、充電しない限りバッテリーの電気はなくなっていきます。
結果、バッテリー上がりになりエンジンがかかりません。
対策:バッテリーを充電、もしくは新品に交換する。
2.ガソリンの劣化
これも長期にわたりバイクを放置している事によるもの。
ガソリンが劣化してくれば、揮発も弱くなりエンジン内での着火が悪くなります。
つまりエンジンがかかりにくい、もしくはかからない状態になります。
対策:ガソリンを入れ替える。(キャブ車の場合、フロート室のガソリンも入れ替える)又は燃料劣化防止材を事前に入れておく。
3.キャブレターのつまり
ガソリンが劣化することにより揮発しやすい成分だけが抜けて、ワニスやガム質と呼ばれる粘着の物質が残りジェット類の孔が詰まってしまいます。
その結果、ガソリンの流路を防ぐ形になり、燃焼室までガソリンが行きわたらなくなりエンジンがかからない状態になります。
対策:キャブレターを車両から取り外し、キャブレタークリーナーなどで掃除する。
4.エアクリーナーの汚れ
エアクリーナーも掃除していないと、混合気を作る空気が薄くなりガソリンと空気の最適な混合比率が保てなくなってエンジンがかかりにくい、もしくはかからないといった状態になります。
対策:エアクリーナーの掃除をする。
5.プラグの汚れ及び劣化
プラグも消耗品です。長らくプラグをそのままにしておくと、混合気を燃焼させたときに発生するカーボンが電極に付着したり、火花を飛ばす電極が減るなどしてスパークしにくい状態になります。
対策:プラグをワイヤブラシなどで掃除、または新品に交換。
6.ハーネスの断線(ヒューズの断線)
ヒューズの切れくらいならすぐに復旧が可能ですが、ハーネスが断線していると厄介です。
どこで電線が切れているのかひとつひとつテスターで調べる必要があります。
80年代、90年代初頭に作られたバイクは電気系が弱いと聞きます。
バッテリーの電気はあるけど、プラグの火が飛ばないときはハーネスも疑ったほうがいいかも?
対策:ハーネスごと新品に取り換えるのが手っ取り早い。←作業が大変なのでバイク屋でやってもらったほうがいいです。
7.イグナイターの故障
イグナイターが故障してプラグの火花が飛ばないことがあります。原因は定かではありませんが、何らかの理由で電気系統に大きな負荷がかかった時、イグナイター基盤のコンデンサー及びトランジスタが故障することもあります。
この場合テスターで計測しないといけないですが、数値が正常でないとわかったところで、直すのは非常に難しいです。
僕、これにチャレンジしてみましたが、回路基板ごとシリコンでガチガチに固められていたので修理するのをあきらめた過去があります。
対策:新品に取り換えるか、ヤフオクでこまめに中古品を探して交換。
8.二次エアーの流入
マニホールドからの空気の流入などが考えられます。予期しないところから空気がエンジン内に入り込むと、アイドリングが安定しないだけでなく、最適な混合比率が保てなくなりますので、エンジンが始動できない場合があります。
対策:ゴムが劣化していれば丸ごと交換。そうでなければキャブレターをしっかりと取り付ける。
9.圧縮漏れ
エンジンのオーバーホールでもしない限り滅多にはありませんが、シリンダー内の圧縮が不足してエンジンがかからない状態です。
考えられる要因は、ピストンリングの切れが上下で同じ位置にある。バルブとバルブヘッドの間に異物が挟まっている。ガスケットが機能していないなど。
対策:エンジンのオーバーホール。自分でやれる人は少ないと思いますので、バイク屋に相談します。ただし、工賃が高くなるので注意。
10.イグニッションコイルの故障
イグニッションコイルが故障している場合はプラグから火花が出ません。
そのためエンジンがかかりません。
対策:コイルの交換。これもバイク屋でやってもらったほうが無難。
例外
11.プラブキャップの差し間違い(僕のこと)
僕のバイクは並列4気筒4サイクルエンジンです。
メーカーにもよるでしょうが、このようなエンジンは1番4番、2番3番が交互に同時爆発して動力を発生させます。つまり1と4、2と3に同じイグニッションコイルからプラグキャップを持ってこなければいけません。
当時の僕は何も考えず、左から順にプラグキャップを取り付けてしまいました。
結果、かかるわけがない!
いや〜若いころは何でもやってみたくなるものですね。
対策:マニュアルをよく見よう。